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デジタルツイン - 自分だけのタイムマシン

作成者: Riana Chua|Nov 2, 2021 12:32:00 AM

デジタルツインは、要件や目的に応じて、その姿や機能はさまざまです。これについては、以前の記事「デジタルツインとは何か、なぜ必要なのか」で取り上げました。しかし、過去、現在、あるいは未来にも連れて行ってくれるデジタルツインがあることはご存知だったでしょうか?

「何てこった、ドク。つまり、タイムマシンを作ったってこと?」

さて、デジタルツインで何が得られるかというと、重要なアセットに関する、過去、現在、さらには未来のある時点での知見です。ですので、デジタルなタイムマシンというのは、当たらずとも遠からずの表現ではあります。

以前の記事のおさらいです。

デジタルツインとは、指定された頻度と忠実度でもって同期される、物理的な空間の仮想表現である。

また、デジタルツインを利用できる対象はアセット、プロセス、システムであることも説明しました。しかし実際は、単にものの見方の問題であり、デジタルツインの所有者の意向に沿ってしつらえられた定義です。どんな種類のデジタルツインであっても、アセット、空間、情報、人を管理し、それぞれを結びつけるとなると、あなたのビジネスにかつてない価値をもたらしてくれます。

ただ、デジタルツインが備える機能性に対する切り口は、1つだけではありません。開発水準に応じて(たとえば、そのデジタルツインが物理的な片割れとどう統合されているかなど)、異なる種類のデジタルツインが存在します。また、デジタルツインは柔軟性にも優れています。ビジネス分野ごとに使われ方が異なるためです。自社にとって適切なデジタルツインの選択も、正確に過去、現在、あるいは未来のどの時点の情報を必要とするのかによって左右されます。場合によっては、複数の種類のデジタルツインや、ビジネスの側面ごとに異なるデジタルツインの組み合わせが必要だと判明することもあるでしょう。

早速、1種類目のデジタルツインのタイムマシンに飛び乗ってみましょう。

1. 監視ツイン - 過去の姿のツイン

監視ツイン(状態ツインとも呼ばれる)は、特定の時点における既存の物理的な実物のデジタルなレプリカを作成するデジタルツインです。監視ツインは、重要なアセットや設備の物理的な状態や状況を把握するのに役立ちます。 このタイプは、建設現場の進捗監視、土地や敷地の調査、博物館や美術展の展示、さらにはトレーニングなどにも最適です。また、不動産や車、高級バッグ、デジタル機器などの購入を判断するための視覚的な助けにもなってくれます。

ただし、デジタルツインと物理的な片割れとの相互のやり取りは限定的です。忠実さを維持するには、物理的な実物に加えられた変更を新たに調査して再取得する必要があります。また、目に見えるもの、つまり物理的なアセットの見た目以上のものを知ることはできません。

オフィスの建設過程を時系列で表示する監視ツイン

2. 制御ツイン - 現在の姿のツイン

制御ツイン(業務ツインとも呼ばれる)は、業務に対するアクセスと可視性を向上させるデジタルツインです。制御ツインは、物理的な実物のデジタル版の表現を作り出すだけでなく、リアルタイムのセンサーデータ監視システムやERPと連携することで、より多くの情報を明らかにし、業務とアセットの制御性を向上させてくれます。

物理ツインとデジタルツインとの相互のやり取りの水準で考えると、制御ツインは監視ツインよりも開発が進んでいます。そのため統合対象の層が追加されることから、制御ツインでは継続的なデータ交換を促進するために、インフラストラクチャとテクノロジーへの投資を強化する必要があります。とはいえ、この種類のデジタルツインが一旦導入されれば、業務遂行とアセット維持を効率化し、潜在リスクを回避し、問題に迅速に対応し、復旧時間を短縮できるようになります。そしてそれらはすべて、デジタルツインから遠隔で実行できるのです。 制御ツインにより、たとえばメンテナンスログの更新や部品の注文などを行うことができ、ワークフロー内のあらゆる業務の実行力が大きく高まります。

制御ツインがもっとも実力を発揮するのは、水関連、電力、廃棄物、公共事業、石油およびガス精製施設の運用、データセンターの維持管理、スマート工場のワークフローの自動化などです。


工業生産施設における機械の温度センサーデータを可視化する制御ツイン

3. シミュレーションツイン - 未来の姿のツイン

最後となる第三のツインでは、ツイン自身に対するテストとシミュレーションを実行し、将来的な成果を計算して結果を解析することが可能です。その目的は、デジタルで実験を実施して今後の成果に対する理解を深めることです。その結果、うまくいけば多くの時間、リソース、コストの節約になります。シミュレーションツインは、テスト用ツインあるいは完全シミュレーション用ツインのどちらの役割も担うことができます。テスト用ツインは物理的な片割れと統合されませんが、シミュレーション用ツインでは統合されます。

完全シミュレーションツインでは、制御ツインと同様、物理環境とデジタル環境の完全接続を実現するために、インフラストラクチャ、ネットワーク、そして取り組みへの大がかりな投資が必要です。物理的な環境では、同じ状態は長くはもちません。業務においてどれくらいの頻度でツイン同士を同期させるかの判断は、ユーザー次第になります。また、シミュレートされた環境が常に現実を模倣するとは限らないという別の注意点もあります。

シミュレーションツインは、工業生産における製品開発および設計、インテリジェント輸送システムのモデリング、スマートシティの都市計画において有用です。


実際の施設の空きスペースに機械をはめ込む様子を3Dで表現するシュミレーショツイン

まとめ

市場に出回っているデジタルツインには、機能や制限が異なるさまざまな種類があります。そして、その作成方法はさらに多く存在します(写真、点群、3Dレンダリング、3Dシミュレーションなど。これらについてはすべて、今後の記事で詳しく説明します)。中には、他と比べて特定の業務や事業に適したデジタルツインもあります。

今回の記事により、デジタルツインがお手元のアセットに対しどう役立つかについての理解を深めていただければと思います。あなたのタイムトラベルの目的地が過去、現在、未来のどこであっても、ビジネスを変革し、デジタルトランスフォーメーションに向けて組織を前進させていく力が、デジタルツインには備わっています。

Beamoは監視用ツインに分類されますが、他の社内システムと統合して、過去、現在、未来の姿を完全に捉えることが可能です。Beamoデジタルツインの詳細については、こちらをご覧ください

自社のビジネスニーズに合ったデジタルツインの選択について、ほかにも何かお困りですか?ぜひお問い合わせください。喜んでお手伝いさせていただきます。